イタリアのジェラテリア

イタリアのジェラート市場について

ジェラートとはイタリア国内にはいたるところにアルチザン(手づくり)のジェラテリアがあり、国民の多くが必ず1店は自分の行きつけ(お気に入り)の店があるといわれています。
その数は35,000店あまりで、内15,000店がジェラートのみを販売する専門店で、残りがBAR(バール)と呼ばれる喫茶形式の店舗となります。
欧州でも手作りのアイスクリームショップがここまで多いというのはイタリアだけ。みなさんにイタリアのステキなジェラテリアをご紹介します。
 

「San Crispino」 Via della Panetteria, 42

san_crispino-1ローマの中心、トレビの泉を背中にして左手に伸びる路地を進み、2番目の角を左にまがると15m程先の右手に、小さな間口のジェラートショップ「サン・クリスピーノ」があります。

san_crispino-2この店は本当においしいジェラートを追い求めている店舗で、例えば「サン・クリスピーノ・ジェラート」と店名入りのジェラートは、蜂の天国、汚染のないサルデーニャのそれもWWFの保護地で取れたコルベッツォロ(西洋ヤマモモ)の木の蜂蜜入りのクリームジェラート、というようなこだわりようで、上品な蜂蜜が微笑むようなジェラートとなっています。ゴルゴンゾーラやカマンベールなどのチーズとあわせるとおいしいという薀蓄も素晴らしい。

 

san_crispino-3イタリアでは有名なマルピーギ社のバルサミコ酢を使ったジェラートはまろやかでやわらかく、バルサミコを作る過程で使ったムロの木と桜の木の樽の残香が心地よく香ります。野生のオレンジのジェラートは、栽培されたものに比べて糖が多く、やわらかい酸味となり、理想的なオレンジの味を引き出しているといえます。
世界中の雑誌に紹介され(日本ではアエラに紹介されていました)、ローマで一番おいしいジェラートとして、世界中から観光客が訪れるというこの店はローマを訪れた際にはぜひ一度お立ち寄りください。

「IL GELATO」 Via dell’ Aeronautica 105

il_gelato-1「イル ジェラート」はローマ郊外の新興住宅地・エウル地区にあるジェラテリアで、オーナーのクラウディオ・トルチェ氏が冬でも60種、夏には100種もの商品を作るこだわりの店舗。インターネットで世界的な味の特徴や流行を調べ、スパイスの使い方を研究、まさにファンタジーにあふれたフレーバーを生み出し、その経験は2005年のガンベロロッソ・ガイドブックで、ローマでジェラートショップとしてオスカーを獲得することができた2件の中の1件という輝かしい実績を持っています。

il_gelato-2このお店独自のメニューを紹介すると、「リコッタチーズとコアントロー酒に栗のソース入りジェラート」、「リコッタチーズとチョコレートとトーストしたココナツのジェラート」、「リコッタチーズとほうれん草のナツメグ風味ジェラート」、「パシート・ディ・パンテレリアワインで作ったサバイオーネジェラート」などまるで、高級レストランのデザートメニューのような顔ぶれ。

il_gelato-3またイタリアのジェラテリアではジェラートを頼むと「パンナ?」と聞かれますが、パンナは生クリームの意味で、うん!といえばジェラートに生クリームタダで乗せてくれます。冬に多いサービスとなっていますが、冷たいジェラートとふんわかと温かい生クリームが妙にマッチします。
さまざまな素材を使ってジェラートのアート作品をつくりだす、まさにジェラート界のアーティスト、クラウディオさんの今後の作品にますます期待しましょう。


「TRE SCALINI」(ジェラテリア)

tre_scalini-1ローマ市民の憩いの場でもあるナボナ広場。ここにはとても有名なジェラート店「トレ・スカリーニ」があります。広場の中心、聖アグネス教会の右側の角にジェラテリアとレストランを経営していますが、ここでは、おはぎのような形をしたトリフジェラート「タルトッフォ」(イタリア語でトリフ)を注文してみましょう。実はこのお店、「タルトッフォ」元祖、世界で始めてタルトッフォを作った店なんです。

tre_scalini-2タルトッフォはおにぎりのように丸めたビター系のチョコレートジェラートで、中にはチェリーのドライフルーツを含み、砕いたバンホーデンチョコレートを周りに絡め、食べるときは糖分をほとんど加えていない生クリームをかけていただきます。チョコレートの味は甘すぎず、ブラックチョコレートに近い感じで、チョコレート・チョコレート・生クリームの組み合わせのわりに、しつこさがなく、むしろビターチョコが生クリームに苦味を抑えられ、食べやすく仕上げられています。ただちょっと量が多く、二人で1個くらいが適量かも。

tre_scalini-3店舗前のテラスに腰かけ、悠久のローマに思いを馳せながら、ゆっくりと元祖タルトッフォをいただくローマの休日もステキですよ。


「GROM」(グロム)

grom-12009年4月、東京・新宿の新宿マルイ本館1階に日本1号店を出店した「グロム」。ここではアメリカ・ニューヨーク、アッパーウエストにある店舗でご紹介します。

イタリア・トリノを本拠に、イタリア国内ばかりか、アメリカ・ニューヨーク、フランス・パリでも絶賛されているジェラテリア「GROM(グロム)」。2003年、イタリア・トリノにフェデリコ・グロム 氏とグイド・マルティネッティ氏により1号店を出店。最高のジェラートを製造するために、世界中の食材の中から原材料を選び抜いたことで大きな話題となり、一躍イタリアンジェラートの中心に位置する店舗となりました。

grom-2ニューヨーク店はアッパーウエストのほかに、グリニッジビレッジ店と2店舗を展開しています。アメリカでは店舗内にフリーザーを置いて作っているところを見せる、というスタイル自体が珍しく、味もアメリカナイズされた大味ではなく、繊細な味作りで大変な人気になっています。また日本も同様ですが、昔風の丸型蓋付きのショーケースを使用しており、それが逆に高級感と素材感を高めているといえるでしょう。

grom-3訪問中にアメリカ人の婦人が感嘆の声を上げながらアイスクリームを食べており、帰り際に店員に向かって「こんなおいしいアイスクリームは食べたことがない」と最高の言葉を残して帰っていったのが印象深く残っています。